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Materials Science & Engineering 誌から論文が出版されました

Jesadaさん(D3),Sukyoungさん、井原助教,斉藤准教授、辻教授および村山教授の研究成果がMaterials Science & Engineering 誌に掲載されました.

高強度型 TWIP 鋼(Fe-22Mn-0.6C)においては応力-ひずみ曲線上に繰り返し応力変動が現れ(セ レーション)、これが加工硬化の増大を通じて本材料の高強度・高延性の鍵を担っていると考えられています。そこで、結晶方位と外部応力軸との幾何学的対応を基に、結晶粒径の異なる試料における部分転位, 完全転位, および変形双晶それぞれに対するシュミット因子を実験的に評価したところ、支配的な変形モードの決定には結晶粒径に加えてモード間におけるシュミット因子の大小が大きく関係しており、さらに結晶方位によって大きく3つに分類できることがわかりました。この新たに見出された関係は、高強度型TWIP鋼における特徴的な変形組織と転位の運動がどのような条件下で生じるか、またどのような力学条件下で炭素が微細組織応答に与える影響が顕著となるか、など、従来のマクロ転位論から踏み込んだサブミクロン領域における変形機構の理解を進める上で大きな手がかりとなります。

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