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学生向け情報

学生のみなさんへ

当研究室に興味を持っていただきありがとうございます。ここでは当研究室が行なっていることや方針を簡単に説明いたします。皆さんの進路選択・研究室選びの参考にしてみてください。

さて、材料系の実験系研究室を大きく3つに分けてみましょう。
1)物質または材料を創造する (synthesis, fabrication)
2)物質または材料を加工する (processing)
3)物質または材料を計測する (measurement, analysis, characterization)

当研究室では3)を中心に取り扱っています。

もちろん、実際の「研究」にはこの3要素がすべて含まれていることがほとんどです。例えば世界一硬い合金を創造するとして、それを加工する手段も考える必要がありますし、どのようにして硬いあるいは加工が上手くいったかを測る手法も確立させなければ、その合金は世に出ることはないでしょう。すなわち、どんなに画期的な新材料を創造しても、その特性を評価し、また用途に合わせた加工が行えなければ、材料として役に立つことを証明できません。逆に、どんなに先進的な計測方法を開発しても、方法に合わせた試料を調製する手段がなければ実用には供せません。加工分野についても同じことが言えます。このように3つを完全に切り離して取り扱うことはできないと分かった上で、なぜこの研究グループは3)に集中しているかをお話しします。

当研究室で取り扱う「計測」とは?

まず、物質や材料の創造ってイメージしやすいですよね。白衣を着た人が試験管の中でなんか混ぜていたりするようなあれです。材料加工もそんなに難しくないと思います。切ったり、叩いたり、曲げたり、くっつけたり、なんて簡単なイメージならすぐに出てくると思います。
では、計測ってどんなイメージでしょうか。実は、高校までの授業で「計測」ってあまり意識してこなかったのではないかと思います。化学や技術・家庭で水の量を測ったり、試薬の重さを測ったり、みたいな? でも、そんなことが大学で研究として成り立つのでしょうか。

当研究室では、主に電子線をプローブ(探針)に使って試料(対象物)の素性や状況を測定する、ということを行なっています。すなわち、「原子のサイズと同じくらいの細い探針を使って試料を構成している原子や組織の三次元的な並びを直接観察し、その並びがもたらす特定の性質(特性)を理解しよう」というのがざっくりした研究の目的です。このような測定(観察)を行う先端計測装置を電子顕微鏡と呼びますが、実は以下に示すように、今までに自然科学3賞と呼ばれる、ノーベル生理学・医学賞、物理学賞、化学賞を複数回受賞している、自然科学や研究開発に欠かすことのできないツールです。

1986  透過型電子顕微鏡, 走査型トンネル電子顕微鏡の設計
2014  光学顕微鏡の性能を劇的に向上させた超解像蛍光顕微鏡の開発
2017  溶液中の生体分子の構造を高い解像度で観察できるクライオ電子顕微鏡の開発

このように電子顕微鏡は1931年の誕生から90年近く経ってもノーベル賞級の開発がおこなわれている「進化中」の実験手法でもあるのです。さらに、Pythonなどを用いた機械学習や深層学習を活用したデータ処理・解析といった最新のプログラミング手法やスパースモデリングに代表される先端数学アルゴリズムの応用先としても注目されています。つまり、手を動かして実験したい人も、コンピュータを使ったプログラミングや画像処理を試してみたい人も、それぞれ活躍の場所があり、どちらもが主役になれる実験手法なのです。

私たちが目指すこと

さて、この研究グループでは実験と技術開発がお互いに助け合って進んでいくことを重視しています。実験では金属、高分子、セラミクスの三大工業材料から半導体、ナノ構造材料、さらには鉱物や隕石といった天然物質までを扱います。技術開発では電子顕微鏡の中で試料の温度を変えたり、外力やレーザーによる刺激を与えたり、といった動的観察を三次元観察と組み合わせるという、ヨーロッパやアメリカの研究グループと直接競合する手法開発も行なっています。このような観察によって、今まで見ることのできなかった原子スケールでの現象を直接見るだけでなく、例えばシミュレーションと組み合わせることで、未知の物理の解明・予測に繋げることが期待でき、当研究室でも種々試みている所です。

簡単に書きましたが、いろいろとある先端計測技術の中でも、電子顕微鏡はその汎用性が飛び抜けています。大学や国立研究所での研究から企業での研究開発まで、ナノテクからバイオメディカルまで、電子顕微鏡を使っていない分野を探すのが難しいくらいです。このような先端計測技術の基礎を学ぶのは、決して無駄にならない体験だと思いませんか?

当研究室では、大学院に入る前から実際に研究に触れてみたい方を対象としたアルバイトやインターンシップを積極的に受け入れています。また、博士課程を目指す方には学振や給付型奨学金の取得をサポート、あるいはRAとして金銭的な支援を行うこともあります。興味がある方はお気軽に連絡ください。修士課程への進学を考えている方の相談や見学も随時受け付けています。

学生および学術研究員の出身校

久留米高専、福岡大学、宮崎大学、京都大学、Chiang Mai University

学生および学術研究員の出身分野

化学、機械工学、物理、材料科学、材料工学

主な就職先

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研究室希望の人はお問い合わせ下さい

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実習ハイライト

分子の科学

2022年8月31日~9月2日(3日間)、分子の科学の演習を行い、透過電子顕微鏡内でポリプロピレンの引張試験を行いました。最終日にはスペクトル解析プログラムを作成いただき、参加者の方々はプログラミング未経験でしたが、無事に最後まで仕上げることができました。
参加学生の出身学部:芸術工学部、経済学部、理学部、工学部

アルバイト / インターンシップ

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募集内容

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